みなさんこんにちは。
新発田市の歯医者【ハート歯科クリニック】です。
「歯ぐきがなんだか腫れている感じがする……。」
鏡で歯ぐきを見たときに、こう思ったことはありませんか?
歯ぐきの腫れは、初期の段階では痛みにつながることは少ないですが、歯周病に進行する可能性があります。
歯周病は、歯を失う原因第1位のため、早期発見・早期治療を行うことが大切です。
そこで今回は、見逃せない歯周病のサインや症状について詳しくご紹介します。
目次
■歯を失う原因第1位の歯周病とは
歯を失う原因第1位は歯周病で、第2位はむし歯になります。
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むし歯だと思って歯医者に行く方が多いと思いますが、実は歯周病の方が歯を失うリスクが高いのです。
どちらも身近な疾患で、初期症状では痛みなどの自覚症状が少なく、いつの間にか進行している特徴があります。
初期の段階では自分で気づくことが難しいため、定期的に検診を受けることが大切です。
■歯ぐきの腫れはどうして起きるの?
歯ぐきの腫れの直接の原因は、汚れの中にひそんでいる細菌です。
その細菌が歯ぐきの歯周ポケットにたまると、毒素を排出して炎症を引き起こします。
初期の段階では、歯ぐきの腫れや歯磨きの時の出血程度ですが、進行すると歯を支えている骨が溶かされてしまい、歯がグラグラして噛むことが難しくなってしまいます。
歯周病の症状にも段階がありますので、段階別にご紹介します。
■こんな症状が合ったら要注意
まずは、健康な状態を紹介して、段階別の症状をお伝えします。
1.健康な歯ぐき
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ピンク色をしている
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歯ぐきが引き締まって弾力がある
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歯磨きなどの刺激では出血しない
2.歯肉炎
歯周病の始まりは、歯肉炎です。
この状態は汚れを除去し、清潔に保つことができれば改善が見込めます。
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歯磨きや食事の時に出血する
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歯ぐきが赤く腫れる
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違和感やむずがゆさがある
この段階では、顎の骨に影響はありません。
3.軽度歯周炎
歯肉炎が進行すると、軽度歯周炎に進行します。
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歯ぐきが下がり始める
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歯ぐきの赤み・腫れが続く
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歯周ポケットが4~5ミリ程度に深くなる
この段階では、少しずつ骨吸収が進んでいます。
ただし軽度のため、適切な治療をすれば、正しいセルフケアを継続することで進行を止めることが期待できます。
4.中等度歯周炎
さらに進行すると、中等度歯周炎になります。
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歯がぐらつき始める
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口臭が強くなる
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歯ぐきが大きく下がる
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歯が浮いたような感覚がある
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歯周ポケットが5~7ミリ以上になる
歯を支える骨の吸収が進んでいる状態です。
治療はスケーリングなどの汚れを除去するだけでなく、歯周外科治療が必要になるケースがあります。
5.重度歯周炎
歯周病が進行して歯を支える骨が大幅に減少している状態です。
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歯が大きくグラグラする
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激しい口臭がある
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歯周ポケットが7ミリ以上になる
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噛むと痛みを生じる
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自然に歯が抜け落ちてしまう場合もある
この段階では、顎の骨が大幅に減少しています。
また、失われた骨を完全に元通りにするのは難しく、抜歯やインプラント、入れ歯などの治療が必要になる場合も少なくありません。
■歯周病が進行するとどうなる?
歯周病が進行すると、歯を支えている骨が減少して歯がグラグラしてきます。
また、最終的には歯が抜け落ちてしまう場合もあります。
さらに、歯周病菌が血液を介して全身をめぐり、全身に悪影響を及ぼすことが分かってきました。
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糖尿病の悪化
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妊娠中の低体重児・早産のリスクの増加
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心筋梗塞や心疾患のリスクの増加
歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。
大切な歯を失う前に歯周病を予防していくことが大切です。
■歯周病の予防や治療もご相談ください
歯周病は自覚症状が少ないため、いつの間にか進行していることも少なくありません。
そのため、定期的に検診をして、歯周病の原因である汚れを取り除くことが大切です。
定期検診では汚れがついている部分も確認し、その汚れの落とし方もお伝えすることができますので、日頃のセルフケアにぜひお役立てください。