5歳~9歳の診療について
正しい生活習慣を身につけることを
目標にしています
5~9歳は、口腔機能を正しく発達させる時期です。口腔機能が正しく育つことで歯並びが整い、自然にお口の中をキレイにする力が備わり、むし歯や歯周病などを予防します。
成長期ならではの「体づくり」「正しい生活習慣」「正しい骨格の成長」に取り組むことが口腔機能を含めた将来の健康を作ります。
この時期を過ぎると自分でできることが増え、親御さんが関わる時間が減っていきます。この時期こそお子さまとのコミュニケーションを楽しみながら、一緒に取り組みましょう。
口腔機能発達不全症とは
口腔機能発達不全症は、先天性の疾患などない健常児において、食べる・話す・呼吸するなどの口の機能が十分に発達していない、もしくは正常な機能を獲得できていない状態を指す疾患です。歯科や耳鼻科などの専門的な治療が必要になります。
近年患者数は増え続けていますが、本人や保護者も気づいていないことが多く、改善が必要な状況になっています。
むし歯や歯周病・歯がしみる・歯が割れる・歯並びの悪さなどの根本原因は口腔機能の不足から起こるものです。子どものうちから積極的に改善することで将来の様々な病気の予防になります。
お子さま一人ひとりが健康的に成長できるよう、当院では各種専門家が口腔機能の改善に取り組んでいます。
むし歯予防について
むし歯予防の第一歩は、
「よく噛んで食べる」ことです
むし歯になる原因は、歯磨き不足や甘い食べ物の摂り過ぎと考える方が多いでしょう。ところが、重大な原因は「お口の機能」です。特に「正しい呼吸」と「しっかり噛んで食事ができる」という2つがむし歯予防のポイントです。
食べ物をしっかり噛む(咀嚼する)と、唾液が分泌します。唾液には、食べ物を分解する酵素や飲み込みやすくする成分が含まれています。唾液の分泌量が多いほどお口の中に食べ物が残らない(自浄作用)ため、むし歯のリスクを大きく減らします。
唾液をしっかり分泌するためには、よく噛むことです。しかし、正しい呼吸(鼻呼吸)ができていないと、よく噛むことは困難です。
むし歯予防の第一歩は、「よく噛んで食べる」ことです。その上で、食事内容と歯磨き習慣の効果が活きてきます。お子さまのお口や体の機能を育み、健康づくりとむし歯予防を行いましょう。
むし歯になる原因
の種類と数
時間や回数
「歯磨きを頑張っていてもむし歯になってしまう」、「フッ素やキシリトールを使ってもむし歯になってしまう」という場合は、予防効果よりもむし歯の原因となる要素が上回っているのかもしれません。予防にはむし歯の原因とリスクを特定することが大切です。
唾液検査をおすすめしています
当院では、治療に入る前に生活習慣の把握と唾液検査を行い、お子さま一人ひとりのむし歯の原因とリスクを明確にします。そして、最も効果的な予防プログラムをご提案し、むし歯にならないためのサポートを行います。
お口の中に影響を及ぼすのは、食事を含めた生活習慣です。しっかりとお話を伺い、生活に無理のないむし歯予防の方法を一緒に考えます。
むし歯のなりやすさは、お口の中の状態(治療経験の有無、唾液量、唾液の質など)によって大きく異なります。検査によってそれぞれの状態が把握できますので、一人ひとりに最適なアドバイスができます。
唾液の緩衝能(酸性に傾いたお口の中を中性に回復させる機能)や、むし歯に関係する菌の有無を調べることで、より明確にむし歯のリスクを知ることができます。
その結果をもとに、管理栄養士・歯科衛生士がお口の状態に合わせた予防法をご提案します。
食事について
よく噛んで食べることで
脳や臓器が活性化します
3食の中でも朝食はお子さまに重要な役割があります。温かい飲み物や食べ物を摂ることでしっかりと体温を上げ、活動しやすい体になります。また、よく噛んで食べることで脳や臓器が活性化します。
最近は甘い菓子パンやドーナツなどで朝食をすませるケーズも多いようです。朝から砂糖を摂りすぎると、血糖値は急上昇して眠くなり、授業に集中できません。一方、栄養バランスのよい朝食は、脳の働きが活発化することがわかっています。
もちろん朝食だけでなく、体に必要な栄養を摂るように心掛け、過剰な糖分など不必要なものは極力摂取しないように心掛けましょう。
食事で気を付けること
治療について
乳歯はとても大切な歯です。いずれ生え変わるからといって、むし歯をそのままにしていると、お子さまの体や永久歯に様々な悪影響を及ぼします。当院では、緊急な歯の痛みがない限り、治療は歯磨き練習と食事指導によってお口の中の環境が変わってから行います。
乳歯のむし歯を
放置して起こる悪影響